介護がしんどいと感じるのはなぜ?心が限界な時のサインと対処法も解説

在宅介護

親の介護がしんどい…そう思うのは自分だけだと思っていませんか?

ついイライラしてしまい、ケアの最中に強く当たってしまい、あとから自己嫌悪に陥る…

終わりの見えない介護に不安や恐怖、孤独を感じる人は多くいます

日々、介護をしながら過ごすあなたは、もう十分すぎるほど頑張っています。

毎日必死で向き合ってきたからこそ、しんどいと感じてしまうのです。

今すぐに解決しなくても、前向きにならなくてもいいんです。

ただ「しんどい」と感じている気持ちに罪悪感を抱く必要はないこと、同じ思いを抱えている人がいることを知ってもらえたら、それだけで嬉しいです。

この記事を読むとわかること
  • 介護がしんどいと感じる理由
  • 介護者の心が限界の時のサイン
  • 介護がしんどい時の心の整え方

介護がしんどいと感じる理由

介護のつらさは、体力的な負担だけではありません。

先が見えない不安や孤独感が重なり、精神的な苦痛が多くのしかかります。

介護がしんどい理由を言語化すると、「自分が悪いわけではない」と気づけます

介護には終わりが見えない

介護がしんどい理由の一つは、今の状態がいつまで続くのか分からないためです。

明日終わるかもしれないし、この先10年以上続くかもしれません。

終わりが見えない状況は、不安や恐怖を大きくします。

そして、介護の「終わり」が親の死と結びついていることも、心を苦しめます

今の状況が早く終わってほしいと感じる自分を責め、「こんなことを思うなんて」と自己嫌悪に陥ってしまう人も少なくありません。

自分の時間や感情を犠牲にしている

介護中は常に気を張っており、24時間365日、気持ちを休める余裕がありません

特に認知症があり、徘徊や異食をしてしまう場合、親がどんな行動をするか分からないので、気が休まらないでしょう。

介護に時間を取られてしまい、自分に割ける時間は全くないか、あっても限られた時間となります。

出かけても時間に制限があったり、心のどこかで親の心配をしていたりと、介護から完全に離れられる時間は皆無です。

自分よりも親を優先し続ける中で、「私ばっかり」「どうして私だけが」と感じる瞬間が増えていきます

弱音を吐く場所もなく、相談相手もいない場合、孤独を感じてしまいます。

自分の感情を押し殺しながら介護をしているうちに、心がすり減ってしまうのです。

介護は努力が報われにくい

一生懸命介護をしても、今の状況が良くなるとは限りません。

親の状態は少しずつ悪くなっていくことが多く、その現実に虚しさを感じてしまいます

親からの感謝の言葉が少ない場合、自分の努力が認められる出来事はなかなかありません。

それだけでなく、「ここが痛いからやらないで、もっとこうして」など、文句を言われてしまっては、介護に対するやる気がなくなってしまいます。

自分なりに考え抜いた対応でも、周囲からは「かわいそう」「ひどい」と言われてしまう場合があります。

徘徊をして転んだ経緯があるので見守りカメラを設置したが、「監視されているようでかわいそう」と言われた場合などです。

自分の努力が否定されたように感じたり、自分のやり方は間違っていたのだろうかと、自信をなくしてしまいます

家族だからという使命感

「家族だから自分がやらなければ」という使命感も、介護のしんどさを助長します。

周囲や社会に迷惑をかけたくないという思いから、自分がなんとかしなければ、と気負ってしまいます。

誰にも頼れずに、一人で抱え込んでしまう場合もあります。

しかし、親が弱っていく姿を直視するのは、とてもつらいものです。

常にお手本のような存在であった自分の親の、できないことや分からないことが増えていく姿を、認めたくない気持ちもあるでしょう

排泄の世話など精神的な負担が大きい介護もあり、全てを自分でやろうとすると、精神的にも肉体的にもつらくなってしまいます。

介護者の心が限界な時のサイン

「限界に近い」と感じる介護者には、共通したサインがあります。

  • 感情の起伏が激しくなる
  • 社会とのつながりが薄れる
  • 体の不調が出る

本人は気づいていなくても、心や体は正直にSOSを出しています。

心が限界に近づいているサインを見逃さず、早めに対処しましょう

イライラしたり泣きたくなったりする

以前より感情の起伏が激しくなり、些細なことでイライラしたり、突然涙が出そうになったりします。

心に余裕がないため、小さな出来事でも過敏に反応してしまうのです。

その後で強い罪悪感を抱き、「こんな自分はダメだ」と自己嫌悪に陥る場合もあります。

多くの場合、本人は頑張りすぎている自覚がありません

しかし、感情のコントロールがうまくできない場合、これは心と体からのSOSの合図です。

社会とのつながりが薄れる

介護を優先するあまり、趣味に割く時間や友人と会う時間がなくなります。

社会とのつながりが薄れると孤立した気分になり、考え込んでしまったり、塞ぎ込んでしまったりします。

相談相手がおらず、誰にも気持ちを吐き出せなくなるため、さらにつらい気持ちを抱え込んでしまうのです。

「助けを借りるのは逃げだ」と思い込んでしまう人もいます。

孤独な状態が続くほど、心の負担は大きくなっていきます

腰痛や不眠など体の不調を感じる

無理な体勢での移乗や介助を続け、腰痛を抱える介護者は多いです

夜間の徘徊対応などで慢性的な睡眠不足になり、不眠や熟眠感を得られないなどの睡眠障害を抱える人もいます。

介護をしていると、自分自身が受診する時間を取りにくく、ちょっとした体の不調なら放置してしまいます。

気づいたときには、自分の病気や体の不調が重症化している、といった事態にもなりかねません。

体の不調は心の健康と直結しているため、うつ状態を引き起こす危険性もあります

介護がしんどい時の「心の整え方」

介護がしんどい時に大切なのは、無理をしないことです。

ここでは、状況をすぐに変えられなくても、心の負担を少し和らげるための考え方をお伝えします。

前向きになろうとしなくていい

介護がしんどいとき、無理にポジティブでいようとする必要はありません。

イライラしてもいいし、投げ出したくなる日があっても当然です。

「こんな感情を持ってはいけない」と抑え込むほど、心の中に疲労が蓄積していきます。

今はつらいと感じている、その自分の気持ちを否定せずに認めることが大切です

完璧を求めず、目標を下げましょう

「3食しっかりごはんを食べてもらう」ではなく、「朝は食べてくれなくても、昼に食べられれば良い」など、現実的なところまで下げて構いません。

教科書に書いてある内容が全てではなく、自分に合った無理のない方法で続けることが何より大切です。

まずは自分の心を守る

介護は長期戦となる場合が多いため、介護者の心と体が健康な状態での、介護の継続が必要です。

介護者が自分の気持ちを後回しにしてしまうと、気づかないうちに限界を超えてしまいます

介護者が限界を迎えて共倒れになってしまえば、結果的に介護そのものが続けられなくなります。

今日は声を荒げなかった、転倒を防げた、親の笑顔が見れた、そのような小さな「できたこと」に目を向け、自分を肯定してあげてください

自分を責める時間を減らして自分の心を守ると、結果的に介護を続ける力になります。

ぜひ、できなかったことより、今日できたことに目を向けてみてください。

介護は1人で背負うものではない

介護を誰かに頼ることに罪悪感を覚える人もいますが、介護は本来、一人で抱え込むものではありません

頼ることは介護や責任の放棄ではなく、介護を継続するための選択です。

介護サービスの利用は「楽をすること」ではなく、「親と自分を守るための手段」です。

現在は、デイサービスなどの「通い」、ショートステイなどの「泊まり」、自宅で専門家がケアをする「訪問」など、サービスは多岐にわたります。

介護サービスの利用により、社会とのつながりができたり、専門家に相談できる機会があったりと、メリットもたくさんあります。

地域包括支援センターや市役所で相談をすれば、自分に合ったサービスやケアマネジャーを紹介してもらえます。

また、介護者のつどいに参加して同じ立場の介護者と話すことで、「こんなふうに感じるのは自分だけじゃなかった」と救われることもあります

オンラインの介護者の集まりなど、外に出なくてもつながれる場所もあります。

介護がしんどいと感じるのはあなただけじゃない

介護がしんどいと感じるのは、決してあなたが冷たいからでも、弱いからではありません。

それだけ、親の介護に真剣に向き合ってきた証です。

同じように悩み、苦しんでいる人はたくさんいます。

無理に答えを出そうとしなくても、今すぐ何かを変えなくても大丈夫です。

将来のヒントとして、選択肢があるということだけ、心の片隅に置いておいてください。

介護のしんどさには理由があり、それをひとりで抱え続けなくていい日が、必ず来ます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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